割り算がわからない子
小学4年生で…
小学4年生は「割り算の筆算」に取り組んでいる頃でしょう。
驚くほど割り算を理解していませんね。
600÷3 を筆算でやろうとすると固まり、答えすら出せません。
割り算を理解していれば、せめて答えは 200 になることが解るはずです。
同様に、42÷6 でもおかしなことをやりだします。
増えています。
特に勉強が出来ない子たちではなく、普通の子たちがこうなのですから・・・。
この状態の子たちに単元テストで良い点をとらせるのですから、先生たちの点をとらせる技術は大したものだと感心します。
ただし、高学年~中学生で過半数以上の子がボロボロになってきますが。
小学3年生で…
丁度同じ時期に、小学3年生は割り算を習います。
「12個のお菓子を2人で分けると1人分は6個」
「式は 12÷2=6 です。」
「答えは2の段で求めます。」(?)
「12になるのは、にいちがに、ににんがし、にさんがろく、にしがはち、にごじゅう、にろくじゅうに、だから6が答えです。」
恐ろしい説明をしてくれます。
そして、
5×6=
7×3=
4×7=
~
3×9=
2×7=
を何十問もやらせたあとに
5×□=30
8×□=56
3×□=27
~
1×□=9
9×□=36
を何十問もやらせたあと、ようやく
30÷5=
49÷7=
48÷6=
~
16÷4=
28÷7=
を何十問もやらせる。
そして、同じような計算ドリルやプリントをひたすら繰り返す。
これで割り算の概念をわかれと言う方が無理です。
割り算と言いながら「九九」をひたすらやらせているのですから。
計算ドリルの宿題はさせてはいけない
小学3年生は、復習のかけ算、割り算、二桁・三桁・四桁の足し算・引き算と、気が遠くなるほど計算をさせられます。
ドリル1ページで同じ20問でも、「7×8」 と「542-367」では全然違います。
これもやってみればわかるでしょう。
その繰り返しで、掛け算の概念、割り算の概念、繰り上がり・繰り下がりの概念などすっかり飛んでしまい、ただただ手順通りにやり方を覚えようとします。
だから、4年生頃からついていけなくなるのです。
9歳の壁、10歳の壁、小4の壁、もっともらしく「抽象的な概念が出てくるので・・・」などと言われていますが、何のことはありません。
数の概念すら吹き飛ばすほど、単純な作業を繰り返させて、頭が働かなくなっているのです。
だから、特に小学3年生の計算ドリルやプリントの宿題は、絶対にさせてはいけません。
あまりのある割り算も破壊力抜群です。百マス計算の延長で気軽にさせていい代物ではありません。
子どもたちの頭がおかしくなります。
やった後の「さ~っ」「くらっ」という頭の感覚を、「脳が活性化している」などと程度の低いことをいう人もいるから困ります。
お久しぶりです。
九九の折りにはお世話になりました。
今、4年生になった娘が、割り算の筆算で困惑していました。話を聞くと、先生は筆算の手順を説明しただけで、あとはひたすら演習という授業だったようで、「どうしてこうなるのかわからない」と困っていました。
多量の紙のお金と指人形を用意して、盗賊団がお宝を山分けするお話を実演して、何が起こっているのかを理解させましたが…。(そして、余りをめぐって仲間割れして全滅して終わる)
「私は分かったからいいけど、意味がわからずに計算している子もいるんじゃないかなぁ」と、娘は心配していました。